2021年度産業イノベーション人材育成プログラム?シンポジウムを開催しました
11月9日(火)浜松キャンパス佐鳴会館とオンラインにより「2021年度(第四期)産業イノベーション人材育成プログラム?シンポジウム」を開催し、会場には学生、教職員、企業関係者等50名が参加、オンラインでは18名が参加しました。
総合科学技術研究科(修士課程)は、世界のモノづくり拠点としての役割を担っている浜松地域の企業と連携して、2018年度から工学専攻と情報学専攻において、「産業イノベーション人材育成プログラム」をスタートさせました。プログラムの1科目である「産業イノベーション創造演習」では、産業界における現実の課題を教育の場に展開し、情報工学、機械工学、電気電子工学等の異なる専門分野をもつ学生がプロジェクトチームを結成して、多面的なアプローチによる問題解決手法を学んでいます。今年度は、理研軽金属工業(株)、(株)富?通ゼネラル、(株)ソミック?川、ASTI(株)、スズキ(株)様から提供された課題の解決に取り組み、その成果をシンポジウムで発表しました。
シンポジウムでは、日詰学長の挨拶の後、株式会社ウイル 奥山睦代表取締役が、「下町ボブスレーから下町ロケットへ?大田区のモノづくりプロジェクトの未来図?」と題してオンラインによる基調講演を行いました。
続いて、同演習を履修した5チーム25名の学生が会場から成果発表をし、活発な質疑応答が行われました。
【発表テーマ】
?「冷凍?ヒートポンプサイクルキット~エアコンって実は高効率なんです!~」
?「電動バイクにおけるインバータの冷却とその評価方法の検討」
?「グリース塗布におけるノズル形状の最適化」
?「アルミ形材の色測定による並び替えの定量化」
?「情報化社会におけるBLEビーコンを用いた自動二輪車の交通安全」
各チームを支援された企業関係者からは、「年々各テーマの内容が充実してきている」「弊社社長が、技術者教育を行う空調機技術アカデミーで、新入社員に冷凍サイクルキットを早く見せたいと申しております」「学生さんとは打ち合わせを通じて何度もアイデアや意見を交わす機会がありとても刺激になりました」「弊社では、社長、常務、現場の責任者数名で拝見させていただきました。大変興味深い取り組みだったので、実用化を目指してみたらどうかという話が持ち上がりました」等の感想を頂きました。
また、発表した学生からは、「モノを作り上げる難しさと完成したときの達成感を経験することができました」「意図した結果にならないことが多くあり大変だったが、メンバーそれぞれの経験などを活かして課題に取り組むことができたのが良かったです」「技術的には実現可能でも生産コストや品質の観点からアイデアがボツになることもあり、産業界で活躍しているエンジニアの苦労を感じることが出来ました」等の感想がありました。
異なる専門分野をもつ学生がプロジェクトチームを結成し、企業からの支援を受けて、多面的なアプローチによる問題解決手法を学ぶ、素晴らしい機会となりました。
▲プロジェクトの成果を発表する学生